

Flow Matching 入門:生成モデルを統計推論・因果推論へつなぐ
参加費
一般: 11,000円(税込)
学生: 5,500円(税込)
※所属機関内にて領収書と共に税額や金額の根拠を求められた際には、本ページのスクリーンショット等でご対応いただけますと幸いです。
学習ポイント
Flow Matching を、深層生成モデルの一技術としてだけでなく、分布を学習するための統計的方法として整理し、連続方程式・速度場・確率分布の変形という観点から基本的な数学的構造を理解します。
Score matching や diffusion model との関係を確認し、Flow Matching が「速度場を学習する回帰問題」として実装できる理由を説明できるようになります。
生成モデルを欠測補完・条件付き分布推定・反実仮想分布の生成に用いる見方に加え、Double/Debiased Machine Learning の枠組みで因果推論と接続する考え方の入口を身につけます。
詳細概要
生成 AI は画像合成や言語生成などで目覚ましい成果を上げていますが、統計学の視点から見ると、その内部メカニズムは解釈・分析・信頼が難しい「ブラックボックス」と映ることが少なくありません。本セミナーでは、生成モデルを「もっともらしいデータを作る装置」ではなく、高次元分布を学習する統計的手法として読み直し、その入口として Flow Matching(連続方程式・速度場学習)を取り上げます。
統計数理研究所・江口真透氏の「Statistical Inference via Generative Models: Flow Matching and Causal Inference」(arXiv:2603.09009)をベースに、120 分で次の流れを整理します。まず、生成モデルを分布推定・条件付きサンプリング・欠測補完・因果推論への応用という統計学の言葉で位置づけます。次に、diffusion model や score matching で現れるスコア場の考え方を振り返り、Flow Matching における速度場学習と連続方程式の直感を導入します。Flow Matching の基本式を速度場に対する回帰問題として解説し、シミュレーションフリーに学習できる理由と低次元例での挙動を紹介します。
高次元データでは、低密度領域や分布の端の扱いが推定を不安定にすることがあります。特に生成モデルを統計推論に用いる場合、知りたい主要パラメータと、推定を支えるヌイサンス・パラメータを分けて考えることが重要です。本講義では、条件付き平均・傾向スコア・条件付き分布・欠測補完分布などをヌイサンスとして捉え、Flow Matching によって柔軟に推定する考え方を紹介します。また、低密度領域の扱い、外挿の危険性、ロバスト化された Flow Matchingの考え方にも触れます。
後半では、学習された生成モデルを欠測値の imputation、条件付き分布の推定、介入後分布や反実仮想分布の生成にどう用いるかを説明します。因果効果などの主要パラメータを直接ブラックボックス的に推定するのではなく、問題を主要パラメータとヌイサンス・パラメータに分解したうえで、Double/Debiased Machine Learning(DDML)の考え方に基づき、ヌイサンスを機械学習(特に Flow Matching)で推定し、主要パラメータは直交化された推定方程式を通じて安定に推定する枠組みを概説します。
講義資料に加え、低次元の Flow Matching と条件付き生成の実装例を含むノートブックを配布予定です。配布演習の目的・実行方法・結果の見方をご紹介いただきます。
キーワード
Flow Matching、生成モデル、連続方程式と速度場、Score matching との関係、条件付きサンプリング、欠測補完と反実仮想分布、因果推論と生成モデル、高次元分布学習の安定化、Double/Debiased Machine Learning、ヌイサンス推定
セミナーで扱う内容
Flow Matching を深層生成モデルの一技術としてだけでなく、分布を学習するための統計的方法として整理します。
連続方程式・速度場・確率分布の変形という観点から、Flow Matching の基本的な数学的構造を解説します。
Score matching や diffusion model との関係を確認し、Flow Matching が「速度場を学習する回帰問題」として実装できる理由を説明します。
高次元データで生成モデルを用いる際に生じる、低密度領域・不安定な外挿・分布の端の扱いなどの注意点を紹介します。
統計推論への応用として、欠測補完・条件付き分布の推定・反実仮想分布の生成という見方を説明します。
因果推論との接続として、介入分布・counterfactual・ヌイサンス推定・二重頑健推定との関係を概説します。
講義後に自習できるよう、低次元の Flow Matching と条件付き生成の実装例を紹介します。
想定受講者
統計・計量・データサイエンスに携わる研究者、大学院生・若手研究者
生成モデルや Flow Matching を、統計学・統計推論の視点から理解したい方
欠測・条件付き分布推定・因果推論と生成モデルの接点に関心がある方
生成 AI の仕組みをブラックボックスではなく、分布学習・推論の言語で整理したい方
講師紹介
江口 真透(Shinto Eguchi)
統計数理研究所 医療健康データ科学研究センター 特任教授
ダイバージェンス・交差エントロピー・エントロピーに基づく情報幾何を中心に、一般化最小ダイバージェンス・最大エントロピー、統計的機械学習、semi-parametric inference などの理論研究を行う。統計的生態学、ゲノム統計学、バイオ統計・バイオインフォマティクスなどへの応用にも広く取り組んでいる。
1984 年より広島大学理学部助手、1988 年島根大学理学部講師・助教授を経て、1995 年より統計数理研究所助教授、1996 年より同研究所教授。2014 年に第 19 回日本統計学会賞、2008 年に日本統計学会研究業績賞(John Copas 氏と共同)を受賞。Information Geometry(Springer)Editor in Chief(2018–2019)などを歴任。
近年は生成モデルと統計推論の接点、Flow Matching、因果推論におけるヌイサンス推定と二重頑健推定の枠組みなどを研究・執筆している。書籍草稿「Statistical Inference via Generative Models: Flow Matching and Causal Inference」(arXiv:2603.09009)を執筆中。GitHub に Statistical-flow-matching / Statistical-flow-matching-en 等のデモリポジトリ(MIT)を公開している。
HP: https://sites.google.com/view/shinto-eguchi/
researchmap: https://researchmap.jp/read0015794/
GitHub: https://github.com/shinto-eguchi
領収書発行
領収書を希望の方は、下記よりお問い合わせください。なお、学割利用の方への領収書発行はいたしかねますので、予めご了承ください。https://seminar.no-spare.com/receipt
注意事項
本セミナーはZoom Webinarsを用いて開催いたします。
お申し込み後、弊社より本セミナーへのZoom参加用URLを開催当日までに送付いたします。
開催時間になりましたら、送付するURLよりご参加ください。
講義終了後からの受講申込や、講義途中からの申込およびライブ受講の欠席による返金は致しかねますので、予めご了承ください。
本セミナーにお申し込みいただいた方には、本セミナーのアーカイブ動画 講義資料 演習資料(演習のあるセミナーのみ)の3点を配布いたします。
お申し込み後、諸事情によりリアルタイムでのご参加が難しくなってしまった方にも、上記3点の資料を配布いたします。
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